デザイナーを目指すなら知っておきたいデザインに大切なこと

デザイナーと言うと「センスがないとできない」と思われがちですが、実はいくつかのポイントを押さえておけば未経験でもできる職業です。

最近では様々なサービスが注目を集め、登場しているおかげで誰でも簡単にデザインが作れるようになりました。

デザイナーとは一口で言ってもWEBだったり、DTPだったり、アパレルだったりと様々なジャンルが存在します。

そこで今回は、どのジャンルでも共通するデザイナーに大切なことを紹介します。

1.必要スキルを身につける

どのデザインにおいても近年ではパソコンを使用することが前提となっています。

その中でも特に有名なのがAdobeのPhotoshop/Illustratorではないでしょうか。

これらのツールの違いは次の通りです。

・Photoshop:主に写真の加工、編集向き

・Illustrator:図形の描写、編集向き

とは言っても出来ることが全然違うわけではありません。

例えばイラストが描きたい時、どちらのソフトでもイラストは描けますがPhotoshopでは写真のようなリアルで繊細なタッチが可能で、Illustratorでは画用紙を切ったり貼ったりするイメージです。

WEBやアプリデザインに適したXD、コロナ禍で注目を集めた映像編集ができるpremierシリーズなど同社からは上記二つ以外にも様々なデザインソフトが発表されています。

自分がどういう表現をしたいのかを見極め、それに適したソフトを使用すると表現の幅が広がり作業効率も格段に上がるので自分に必要なスキルをよく理解して深めていきましょう。

2.疑問を持つ

デザインはアートとは違い、物事の問題や疑問を発見して解決するための思考と発想が必要です。

解決するためには知識や経験は必要不可欠です。

専門書を沢山読むことも大切ですが、まずは自分が体験してそこで生まれた疑問を解決できるように制作していきましょう。

例えば、WEBデザイナーなら色々なサイトに飛んでボタンやバナーの位置、コンテンツ内容、UIインタラクションを観察するなどといった経験でも十分な知識になります。

そうして蓄えられた知識は新しい発想に繋がり、クライアントに合わせた提案ができるようになります。

業務に追われ、なかなか調べたり経験したりする時間が取れないかもしれませんが、日々どんなに小さなことでも積極的に疑問を持って過ごしていると結構な知識になっていたりします。

これは筆者が日頃から行なっていることですが、電車など短時間の移動時には車内広告を見ながら「なぜこのフォントを選んだのか?」「この写真が伝えたいことはなんだろう?」等と考えているとあっという間に目的地に着いてるなんてこともあります。

3.情報処理能力を上げる

2で記載した通りデザイナーは根拠を持って制作を行います。ただ、疑問解決はデザインしていく上では「素材」であり、そこで必要になってくるのが情報の取捨選択です。

弊社が得意とする学校案件を例に以下の情報で広告デザインを考えてみましょう。

・女子生徒が多い

・就職率100%

・入学金半額免除

・先着50名にプレゼント付き

この中で何を一番目立たせて配置するのかでデザインは大きく変わります。

女子生徒が多いと言うことでデザインは女性的にするのか、男子生徒が増えるように雰囲気を変えるのか、広告ターゲットは親世代になるので安心感を与えられるよう就職率100%を売るのか…など様々な視点から考えてみましょう。

これは必ずしも答えではありませんが、情報の取捨選択をすることで根拠を持ってデザイン制作を進めることができるのでクライアントに安心や信頼を与えられます。

4.相手の思考を読み取り理解する

ここまではデザイナー個人の能力として必要とされるものをあげましたが、次はデザイナーだけでなく働く全ての人に共通する能力を説明します。

何かを制作するにあたり答えは1つではなく、正解もありません。クライアントの年齢や経験によって同じものでも考え方が全く違う人もいます。デザイナーが情報の取捨選択を行い、知識を踏まえて制作したものでもクライアントから却下になることは多々あります。

そういった時にクライアント側の問題と捉えるのでなく、自分の考えをどう伝えたら理解してもらえるか考えましょう。

基本的なことですが、クライアントはデザインに縁のない人が大半になるので難しい専門的な用語を多用していないか見直したり、似たような事例を参考として提出するだけで伝わり易さが格段にアップします。

相手が自分と違う思考をしていた時には「そういう考え方もあるのか!」とこちらが勉強になることもあります。

ただし、却下になったからと言ってクラアントの言う通りのものを作れば良いと言うわけでもありません。決定権を持つのはクライアントですが、デザイナーに依頼してくれている以上、ある程度のクオリティや成果を求めているのは確かです。

相手と自分の考えを合わせ、より良いものを一緒に作り上げていくことを弊社では大切にしています。

5.最も重要なこと

デザイナーはひたすらにアウトプットしていく職業になります。

しかしアウトプットするためにはそれと同量、もしくはそれ以上のインプットを行う必要性があります。

インプットと言ってもどんなことをすれば良いかわからないという方も多いかと思います。

筆者は、始業直後はなるべくインプットの時間に充てるようにしています。

WEBデザインのまとめサイトや、デザイン情報サイトを眺めながら「これいいな、使えるな」と思ったもがその日のデザインに反映されたりしています。

ですが、WEBデザイナーを目指しているからWEBサイトだけを見ていればいいという訳ではありません。

ファッション誌やアニメ、映画、音楽…日常の中で目にする様々なものについて良いな、好きだなと思ったものを「なぜそう思ったのか」考えることが大切です。

これを見ていればデザインが上手くなる!と言うものはありません。デザインに全然関係なさそうなものでも視点を変えるだけで突然生かせたりします。

自分の中の引き出しを少しずつ増やしていくことで、自然と新しいアイデアが浮かんだりデザインのクオリティをアップさせることができます。

慣れないうちは大変かもしれませんが、徐々に身につき、デザインが楽しくできるようになりますよ!