Webマーケティング戦略で押さえておきたいポイントと基本のフレームワーク

企業が提供する商品やサービスを認知・購入に結びつけるには、適切なマーケティング戦略をおこなう必要があります。

近年では、インターネットやSNSが発展し、スマートフォンやタブレットが普及したことにより、広告やコンテンツのあり方が大きく変化しました。

多くの企業がWebマーケティングを活用し、Webを通じて顧客との関係性を密にしようとしています。

今回は、Webマーケティングに必要な基礎知識や、フレームワーク、代表的な戦略についてご紹介します。

1.Webマーケティング戦略とは?

マーケティング戦略とは一般的に、相手のニーズや自社の商品・サービスの分析をもとに、「顧客にどうアプローチするか」を考え、実行するプランです。

具体的には、自社の商品やサービスについて「誰に対して」「どのような価値を」「どのくらいの対価で」「どのように提供するか」を決定することをいいます。

このマーケティング戦略を、「Web」に限定したものが、Webマーケティング戦略になります。

Webマーケティングの最大の特長は、「Web上での顧客の行動を数値化し把握できる」点です。

どのような経緯でWebサイトを訪れたか、購入に至るまでどのコンテンツをどれだけ見ていたかといったことを数値で確認することが可能です。

このことにより、Webマーケティングは従来のオフラインマーケティングよりも、効果測定をもとにした詳細なデータを収集でき、施策の改善を行いやすい手法であるといえます。

2.Webマーケティング戦略に役立つフレームワーク

マーケティングを進める際には、役立つフレームワークを参考にすることがおすすめです。

フレームワークとは、意思決定や分析、問題解決などを行うときに共通して使用される枠組み・ツールのことです。

マーケティング活動を進めるなかで何か問題が起きたときや、ビジネス環境や戦略を考える際、プロジェクトの方向性を決定するときなどの公式としてよく使われます。

あらかじめ決められた項目を埋めていくことによって、現状に必要な戦略を発見しやすくなります。

ここからは、Webマーケティング戦略の立案に役立つフレームワークをご紹介します。

4C分析

4C分析とは、以下の4つの情報を集めて自社の立ち位置を明確にするフレームワークです。

  • Customer Value(顧客価値)
  • Cost(顧客コスト)
  • Convenience(顧客にとっての利便性)
  • Communication(顧客とのコミュニケーション)

その商品の価値、購入までにかかるコストや利便性、商品に関する情報の収集のしやすさなどを「顧客側からの目線」で考える分析手法になります。

網羅的に判断するために活用されるフレームワークとして知られています。顧客にとって自社商品・サービスがどのように映っているのかを客観的に判断するために、有効な方法といえるでしょう。

PEST分析

PEST分析とは、以下の4つの外的要因によって成り立っているフレームワークです。

  • Politics(政治的要因)
  • Economy(経済的要因)
  • Society(社会的要因)
  • Technology(技術的要因)

商品やサービスの売れ行きは常に政権交代や法改正、景気の動向などの世の中全体の変化、に大きく影響を受けます。

4つの外的要因が自社商品・サービスに与える影響を把握するPEST分析は、3~5年後の中長期的な目線に立ち、あらゆる仮説を立ててシミュレーションすることで、現在取り組むべき戦略を構築する際に役立ちます。

PDCAサイクル

PDCAとは、以下の4つのプロセスを繰り返して内容を改善していくフレームワークです。

  • Plan(計画)
  • Do(実行)
  • Check(測定・評価)
  • Action(対策・改善)

PDCAサイクルは様々なビジネスの場面で採用されているフレームワークですので、ご存じの方も多いかもしれません。

4つのプロセスを測定・分析し、サイクルを継続的に繰り返すことで、改善を必要とする部分を特定・変更できるようになります。

特に変化が早いWeb業界においては定期的にPDCAサイクルを回し、改善を繰り返していくことが求められます。

3.Webマーケティング施策の種類

Webマーケティングに活用される代表的な施策をご紹介します。

SEO

SEO(Search Engine Optimization)は「検索エンジン最適化」とも呼ばれ、自社サイトをGoogleなどの検索エンジンにて上位表示させることを狙い、コンテンツを最適化することです。

まずは検索ページの上位に表示されることによりアクセス数がアップすることを目指しますが、最終的な目的はコンバージョン(購入やお問い合わせなど)や商談の数を増やすことです。

コストを抑えながら取り組めますが、手間や工数がかかる点と、効果が出るまでに時間がかかることがデメリットだといえます。

リスティング広告

リスティング広告は「検索連動型広告」とも呼ばれ、検索したキーワードや閲覧しているWebページの内容に関連した広告が自動的に表示される仕組みです。

興味関心や悩みなどのニーズに合った広告が表示されるので、広告効果アップが期待できます。

改善を重ねてコツコツ検索順位を上げていくSEOよりも即効性があるとされ、比較的早く成果に結びつけることも可能です。

SEOの効果が出るまでの間、一定数のアクセスを集めるために短期的かつ最小限でリスティング広告を活用するのがおすすめです。

SNS広告

SNS広告とは、LINEやTwitter、FacebookなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通して、ソーシャルメディアに向けて情報を広める仕組みの広告手法です。

SNSの利用者は年々増加しており、ユーザーの利用頻度も高く、インパクトのある内容でユーザーの興味・関心を集めることができれば、広告や写真、記事コンテンツなどが共有・拡散によって自然に広まっていくことが期待できます。

そのためにはそれぞれのSNSのユーザー属性を把握し、拡散されやすいクリエイティブを制作・投稿することが重要です。

4.まとめ

Webマーケティング戦略には様々なフレームワークや施策があることをご紹介しましたが、当然のことながら商品やサービスによって、最適なWebマーケティング戦略は異なります。

試行錯誤し、成果の出るWebマーケティングにチャレンジしてみてください。